『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三⑨・・マルクスの未来社会論(1)/未来社会論をめぐるレーニンの誤解をただす

 次は、資本主義社会と交代する次の社会の問題です。マルクスは、『資本論』で、未来社会のどのような展望をしめしたのでしょうか。 未来社会論が百年以上も見落とされてきた  マルクスが、未来社会を、「発達の場」である「自由な時

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三⑧・・資本主義は人類史の過渡的一段階(3)/自由と民主主義の旗

民主主義の政治体制が可能に  マルクスは、『資本論』にいたる最初の草稿のなかで、資本主義を奴隷制・農奴制などの以前の搾取制度とくらべて、個人の「人格的独立性」が承認されたところに質的な最大の違いがあることを強調しました。

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三⑦・・資本主義は人類史の過渡的一段階(2)/「世界市場」の形成

ヨーロッパが世界の「片隅」になる  マルクスが資本主義の歴史的功績としてしばしば強調するのは、この経済体制がはじめて世界市場をつくりだした、ということです。  『資本論』のずっと以前のことですが、たいへん印象的なマルクス

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三⑥・・資本主義は人類史の過渡的一段階(1)/物質的生産力の高度な発展

 マルクスの資本主義に対する見方は、批判一本やりではありませんでした。実際には、人間社会の歴史に占める資本主義時代の積極的な役割をマルクスほど深く理解した人物はいなかったと言っても、決して言い過ぎではないでしょう。 未来

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三⑤・・現代に光るマルクスの資本主義批判(4)/搾取と支配が社会全域に

限度なしに拡大する社会の格差  「人民の消費力が減退し、労働者階級の窮乏と貧困とが増大しているのに、それと同時に上層階級における富の不断の蓄積と資本の不断の増大とが行われているということは、この国の社会状態のもっとも憂鬱

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三④・・現代に光るマルクスの資本主義批判(3)/恐慌の“秘密”を解く

恐慌をめぐる理論問題とは?  資本主義社会の最大の経済的災害は、恐慌です。それは、1825年のイギリスの恐慌から始まって、200年近くたったいまでも、周期的に社会をゆるがし続けています。  なぜ、恐慌が起こり、いつまでも

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三③・・現代に光るマルクスの資本主義批判(2)/結集して「社会的バリケード」を

労・資の抗争。二つの歴史的教訓  マルクスは、『資本論』第一部の「労働日」の章を書くために、イギリス資本主義の発足以来の、労働時間をめぐる労働者と資本家の階級的抗争の歴史を徹底的に研究しました。そして、そこから、21世紀

『資本論』刊行150年に寄せて 不破哲三②・・現代に光るマルクスの資本主義批判(1)/「祭が終わってから…」/原発問題と地球温暖化で問われるもの

経済を管理する「社会的理性」がない  “資本主義社会では、「社会的理性」はいつも「祭りが終わってから」はたらく”(新日本新書版⑥497〜498ページ)  これは、利潤第一主義を行動の原理とする資本主義社会が、経済を管理す

『資本論』刊行150年に寄せて①・・「資本主義」−−マルクスの命名が世界語になった/社会科学研究所所長 不破哲三

誕生して300年は無名のまま  私たちは自分たちが生きているこの社会を、「資本主義」という名前で呼んでいます。いったい、こういう呼び方は、いつ、誰がはじめたのか、ご存じでしょうか。  いまから150年前の1867年9月、

再生エネ買取改定 国の計画書提出要求・・「通知が届かない」 「認定取り消し」に不安の声

 再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の改定に伴い、経済産業省は旧制度の下で認定を受けた人に対し、新しい発電事業計画書を4月1日から9月30日までに提出するよう求めています。提出について経産省は「はがきかメールで

“被害 終わってない” 全商連・福商連 政府・東電と交渉・・福島原発事故「完全賠償を」

 全国商工団体連合会(全商連)、福島県商工団体連合会(福商連)は2日、東京電力福島第1原発事故の賠償問題で、関係省庁と東電に対し、完全かつ全面的な賠償を求めて参院議員会館で交渉しました。日本共産党の神山悦子、宮川えみ子両

プルトニウム前年比1トン減・・内閣府が原子力委員会に報告 & 原子力機構 被ばく事故「レベル2」・・規制委

プルトニウム前年比1トン減・・内閣府が原子力委員会に報告  内閣府は8月1日、日本が国内外に保有するプルトニウムの総量が2016年末時点で前年比1トン減の約46・9トンだったと、原子力委員会に報告しました。  プルトニウ