国と東京電力を相手取った「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟第2陣(原告数295人)の第2回口頭弁論が9月6日、福島地裁(金澤秀樹裁判長)で開かれました。原発事故による被害救済を求める裁判です。
原告の根本利恵子さん(59)と原告代理の馬奈木厳太郎弁護士が意見陳述しました。
福島県二本松市から福島市内の病院に通勤する根本さんは、原発事故直後の患者や職場の混乱と苦労した状況、家族間の切迫した話し合いなどを陳述。「福島県民の不安や怒りをまるでなかったことのようにして収束宣言をし、アンダーコントロールされていると言いきっていることに怒りを感じるとともに、許せない思いでいっぱいです」と述べるとともに、「原発事故を二度と繰り返さないためにも、国と東電の責任を明らかにするため被害を訴え続けたい」と話しました。
馬奈木氏は「(除染をはじめ)さまざまな被ばく回避措置を講じることは、いわば国の住民に対する『公約』。それが今日においてもまだ果たされていません」と述べ、原状回復請求が認められるべきことを強調しました。
最大の原告を擁する同訴訟の第1陣(原告数3864人)判決は10月10日に行われます。
(「しんぶん赤旗」2017年9月7日より転載)