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ウラン濃縮工場ボロボロ・・青森 日本原燃、停止の方針

日本原燃のウラン濃縮工場で見つかった腐食したダクト=日本原燃提供、青森県六ヶ所村

 日本原燃のウラン濃縮工場(青森県六ヶ所村)で排気ダクトに3ヵ所の穴が見つかったことが、5日までに分かりました。同工場では、保守管理上の問題がこれ以外にも発覚しており、原燃は稼働中の遠心機を近く停止し、核燃料物質を回収。設備の点検や保安活動の見直しを行う方針です。

 穴が見つかった排気ダクトは、いずれも天然ウランを核燃料とし使用できるまで濃縮する建屋に設置され、分析などを行う容器を負圧にするために空気を排出しています。穴は最大で約20センチ。同工場では、この他に吸排気ダクトのさびや変色が44力所、撤去すべきダクトが放置されていたものなども見つかっています。

 原燃は、中国電力島根原発2号機のダクトで腐食による穴が見つかったことなどを受けて、今年3月から点検を実施。屋根裏などのダクトの点検は、1992年の同工場の操業以来、初めてだったといいます。

 同工場では7月にディーゼル発電機電気盤から発煙・火災が発生。原因は長期使用による部品の劣化とされており、該当部品は製道後28年経過していました。

 原子力規制委員会の事務局である規制庁は原燃に対し「濃縮施設は現在、健全な状態であるのか」と、説明をたびたび要求していますが、同社はいまだに回答していません。

(「しんぶん赤旗」2017年9月6日より転載)