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東電福島第1原発 この1週間 & 大飯3、4号機・・審査が終了 規制委

東電福島第1原発 この1週間

■8月29日 1号機使用済み核燃料プールの冷却停止試験を終了しました。7月17日の冷却停止時の水温は32・5度でしたが、冷却再開時は39・5度。東電は、外気温か高い夏でも水温が運転上の制限(60度)に達しないことが確認できたとしています。同様の試験は2号機プールでも8月21日から実施中。

■同日 2号機海側の護岸地下水の全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)濃度が、1リットル当たり約2万9000ベクレルとなり、この地点で過去最高値を更新した25日採取の地下水の濃度と並びました。同地点では22日採取の地下水が過去最高値を更新したばかり。

■30日 4号機近くの井戸の水位が一時急低下し運転上の制限を逸脱したにもかかわらず水位計の故障と誤って判断し公表が遅れた問題で、東電は、原子力規制委員会の検討会で「原因と対策」を報告。規制委員から「情報を正しく社会に発信することが今回一番できていなかった」と批判の声が上がりました。

■同日 事故当初に高濃度放射能汚染水を処理して出たスラッジ(汚泥)の保管方法をめぐり、津波に襲われ外部に漏れ出す危険性を避けるため、東電は、2020年に専用容器に収納して高台まで輸送する方針を示しました。汚泥は、4号機南側にあるプロセス主建屋の地下貯槽に約600立方メートル。放射性物質量は1京ベクレル程度(1京は1兆の1万倍)といいます。

■31日 使用済み核燃料を保管する容器「乾式キャスク」に、安全に保管できるか検討していない「回収ウラン燃料」4体を収めていたと東電が発表しました。22日に発覚。

■同日 溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し工法について、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が、原子炉格納容器の底部だけに水を張り側面から取り出す「気中・横アクセスエ法」を大まかな方針として決定。

■同日 敷地内のバス待合所前で、帰宅中だった下請け企業の男性作業員(40代)が倒れ、搬送先の病院で死亡が確認されました。東電によると、男性は車両の放射線量検査に従事。既往歴があり、作業との開連は判断できないとしています。

■9月1日 北西側の敷地境界付近にある、空気中のほこりなどに含まれる放射性物質を測定する監視装置「ダストモニタ」で、放射能濃度の上昇を示す高警報が発生。天然核種の影響とみられますが、念のためとして装置を交換。同様の濃度上昇は今年7月12日、8月4日、同23日にも発生しました。

(「しんぶん赤旗」2017年9月3日より転載)


大飯3、4号機・・審査が終了 規制委

原子力規制委員会は9月1日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、事故時の対応手順などを定めた保安規定の変更を認可したと発表しました。再稼働の前提

となる審査は全て終わりました。

 関電は、3号機は来年1月中旬、4号機は同3月中旬の原子炉起動をそれぞれねらっています。

(「しんぶん赤旗」2017年9月3日より転載)