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大飯原発訴訟審理尽くせ・・ネットで動画と署名訴え

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)に対する運転差し止め訴訟の控訴審(内藤正之裁判長)で徹底審理を求めている住民側は、裁判の不当な実態を告発する動画をネット上で流し、電子署名も開始して広く協力を呼びかけています。

 「福井から原発を止める裁判の会」(中鴬哲演代表)のホームページで視聴できます。

 同控訴審では、原子力規制委員会前委員長代理の島崎邦彦・東京大学名誉教授が証人尋問で行った証言により、関電の主張が根底から崩れました。真実究明のため住民側か新たな証人申請などを行うと、裁判所は却下。裁判官の忌避申し立ても却下され、11月20日にも結審となりかねない事態です。

 動画は、約13分の全編版と、約6分のダイジェスト版の2種類。作成者である住民側弁護団長の島田広弁護士の解説で、福島第1原発事故後初めて原発の運転差し止めを命じた一審判決(2014年5月、福井地裁)の意義とともに、関電の主張に対する島崎氏の証言を紹介しています。

 関電の主張の柱は、①地盤は固くて均質だから揺れに強い②余裕をもった安全設計③厳しい安全審査に通った―の3点。島崎氏の証言としては、①地盤調査は浅い層だけで、震源までの地質構造は詳しくわからない②計算式の誤った使用で「基準地震動」が大幅な過小評価になる③安全審査は決められたステップを踏んでいない―としています。

 島田弁護士は控訴審の裁判所の対応を厳しく批判して徹底した審理を求め、「裁判所を監視し、包囲する活動にご協力を」と訴えています。

 裁判の会は、11月まで毎月20日に取り組む裁判所前行動への参加も呼びかけています。

(「しんぶん赤旗」2017年9月6日より転載)