東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)などで安全設備関連のケーブルが新規制基準に反して分離されていなかった問題で、東北電力は12月15日、女川原発3号機(宮城県)と、原発再稼働の前提となる新規制基準適合性審査を申請している東通原発1号機(青森県)でもケーブルが分離されていなかったと発表しました。
中部電力浜岡原発4号機(静岡県)や北陸電力志賀原発1号機(石川県)でも類似のケースが確認されており、問題は拡大しています。
2013年7月に施行された原発の新規制基準では、火災対策として安全設備関連のケーブルは他のケーブルと混在しないよう分離して敷設することを要求。隔離用の板などを設置して対策を取ることが必要となっていました。
東北電によると、14日から行っていた女川3号機と東通1号機の目視点検で、いずれも中央制御室床下でケーブルの混在が見つかりました。女川3号機ではケーーブルの隔離板を貫通して別のケーブルが敷設されていました。東通1号機では隔離板が本来の位置とずれて設置されていました。東北電は今後、女川1や、審査を申請している2号機も調査する予定だといいます。
(「しんぶん赤旗」2015年12月16日より転載)