日本原子力研究開発機構(JAEA)は7月31日、東京電力福島第1原発2号機から初めて回収した核燃料(デブリ)を分析したところ、核燃料の主成分であるウランが多くを占めたと発表しました。原子炉内の部品に含まれる元素の割合も高かったといいます。燃料が事故時に、さまざまな部品と一緒に格納容器に溶け落ちた可能性が改めて示されました。
JAEAによると、取り出したデブリの一部を調べたところ、元素の割合はウランが45%で最高。核燃料を覆う管に使われるジルコニウムが23%で続き、原子炉内の構造物に含まれる鉄、クロムはそれぞれ10・2%、4%でした。
また、デブリが人の手で砕けるほどもろいことや、断面などには空洞が多いことも判明しました。
東電は同原発2号機でデブリの試験的取り出しを2回実施し、計約0・9グラムを回収。本格的な取り出しに役立てるため、JAEAなどで分析が進められています。
(時事)
(「しんぶん赤旗」2025年8月3日より転載)