
新潟県長岡市で16日、柏崎刈羽原発6号機などの原子炉格納容器の設計技術者だった後藤政志氏を招いた講演会が開かれ、180人以上が参加しました。後藤氏は、実験動画や資料も使い、原発の設計や重大事故対策の欠陥を指摘し「原発は動かすべきでない」と訴えました。主催は、原発再稼働を考える・長岡です。
後藤氏は、放射性物質を外部に出さないことが原発の安全で最も重要だが、柏崎刈羽6号機などの改良型沸騰水型原子炉は、格納容器が小さすぎて、圧力上昇時の破損防止のために放射性物質を含む気体を外部に放出するベントまでの時間が最も短いなど重大な欠陥があると指摘。福島第1原発事故で起きた水素爆発は、どこから水素が漏れ出たのかなど原因がわからず「事故原因不明のまま原発を運転し続けるのはおかしい」と批判しました。
原子力規制委員会の適合性審査も、原発の安全性は保証しておらず、だまされてはいけないと指摘。「事故のリスクを受け入れ可能か(再稼働を)判断するのは、被害を受ける住民一人ひとり。命にかかわるから、反対が少数になっても意見は尊重されなければいけない」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2025年8月18日より転載)