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子どもの体力、低下深刻・・被災地調べ

放課後に体育館で運動する児童ら=2月18日、宮城県の女川町立女川小
放課後に体育館で運動する児童ら=2月18日、宮城県の女川町立女川小

東日本大震災の被災地では、子どもの体力低下が深刻化しています。狭い仮校舎での生活やバス通学で体を動かす機会が減っており、教育関係者は手軽にできる運動を取り入れるなどして歯止めをかけようとしています。

岩手県が毎年実施している体力調査で、震災前の2010年度と13年度を比べると、沿岸部を中心に記録が低下。特に小6男子は、「20メートルシャトルラン」で5~6回、「ボール投げ」で2~3メートル平均記録が下がりました。持久力と筋力の低下が目立ち、県教育委員会は「バス通学や、狭いグラウンドで体を動かす時間が減っている」と話します。

東北学院大の鈴木宏哉准教授のグループは、宮城県女川町で小4~中3の運動時間を調査。震災から半年の時点で、1週間に60分未満(体育の授業を除く)の女子が4割以上を占め、全国平均の約3割を上回りました。その後の継続調査でも傾向はほとんど変わらないといいます。

町立女川小学校には同大の学生らが週2回訪れ、放課後に「運動教室」を開催。縄跳びや鬼ごっこ、バランス運動などで児童の運動不足解消のきっかけづくりを進めています。岩手県でも一畳分のスペースがあれば筋力アップができる運動プログラムを中学校に指導。県教委は「厳しい環境の中で子どもは頑張っている。体力低下を食い止めたい」と話します。

福島県では、原発事故で屋外活動が制限された影響が出ています。

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