原子力規制委員会は5月26日、40年超の運転延長を前提とした関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の新規制基準への適合性審査会合を開きました。関電が説明した防火対策に対し、規制委側から、施工の信頼性などで多くの疑問が出されました。
新規制基準は、電気や計装のケーブルに関し難燃ケーブルを使用するよう求めています。40年以上前に稼働した高浜原発1、2号機で使っているのは非難燃ケーブルです。
このため関電は、防火塗料の塗布や防火シートの巻き付けで、ケーブルの防火対策を行う方針を説明しました。また、自主的対策として、これまでケーブルに防火塗料を塗布しており、この上からさらに防火塗料を塗布するとしました。
しかし、規制委側から、こうした施行に対し、「他の発電所で、ケーブルに防火塗料を塗っているのを見たが、ボロボロに剥がれていたなど、電力会社の自主的対策はこんなものかという状況だった。本当にきっちり説明していただかないと信用できない」などの意見が出されました。
(「しんぶん赤旗」2015年5月27日より転載)