「原発廃止を求める東日本宗教者シンポジウム」が3月13日、東京都中央区の築地本願寺(浄土真宗本願寺派)で開かれ、仏教、キリスト教などの宗教者ら80人が参加しました。
呼びかけ人の山崎龍明氏(浄土真宗本願寺派)は「原発事故は起こるべくして起きた。命を疎外する原発にノーと言い続けることは信仰者としての存在証明だ」と語りました。
山梨県の鈴木章方氏(日蓮宗、山梨大学名誉教授)は、2012年7月に幅広い宗教者51人が呼びかけ人となって発表された共同声明「宗教者は原子力発電所の廃止を求めます」の意義を強調。石川県の河崎俊栄氏(日蓮宗)は、同県珠洲市や福井県小浜市で住民と宗教者の運動で原発建設を阻止した経験にふれ、「廃炉へ向けて一軒一軒署名を持って訪ねていくような努力を」とのべました。
千葉県の内藤新吾氏(福音ルーテル教会)は、「水も空気も汚す原発は原子力の平和利用とはいえない」と指摘。原発事故で被災し、避難中の福島県の早川篤雄氏(浄土宗)は、「被害は進行中で日々深刻化している。東電や国の責任を問う訴訟をたたかっているが、勝利のためには全国のみなさんの支援がどうしても必要」と訴えました。
司会・進行の守中高明氏(早稲田大学教授、浄土宗)は「平和な原子力はありえず、原発労働の現場に貧困層が送り込まれるなど格差の問題も重要だ」と指摘しました。