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老朽原発初の審査・・規制委 高浜・美浜の3基

関西電力高浜(手前から)1、2号機。奥が3、4号機=福井県高浜町
関西電力高浜(手前から)1、2号機。奥が3、4号機=福井県高浜町

 運転開始から40年前後になる関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)、美浜原発3号機(同県美浜町)について、原子力規制委員会は4月2日、原発再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査に入りました。40年前後の老朽原発の審査は初めて。

 高浜原発1号機は運転から40年、同2号機は39年、美浜原発3号機も38年たっています。東京電力福島第1原発事故後の法改定で、原発の運転期間は原則40年で、審査に基づいて最長20年延長ができるとしています。そのためには、新規制基準の審査だけでなく、設備に劣化がないかどうかを確認する点検や運転延長の審査が必要になります。3原発はいずれも古いため原子

関電美浜原発(左から)1、2、3号機(写真=山本雅彦)
関電美浜原発(左から)1、2、3号機(写真=山本雅彦)

炉建屋内のケーブルなどに難燃性の素材が使われていません。

 この日の審査で、関電は「難燃性ケーブルに取り換えられないものは、防火塗料や防火シートを施工する」と説明。しかし、規制委側から、防火塗料などが難燃性ケーブルと同じ性能だという確認方法が妥当なのかと指摘がありました。

 一方、高浜原発は、すでに審査が進んでいる3、4号機の審査では、1、2号機を運転しない前提で、緊急時対策所を1、2号機の中央制御室下に設置していました。

 今回、4基同時運転の可能性があるため、関電は緊急時対策所を別の場所に設置。4基同時発災を想定して緊急時対策要員を118人から170人にしたと説明。しかし、規制委側は「各号機ごとに事故対応は完結しなければならない。(この人数で)できるのか。掛け持ちは許されない」と指摘しました。

 美浜原発については、1〜3号機の原子炉建屋直下に6本の断層が横切っており、活断層かどうかについて規制委の専門家チームの評価会合が続いており、一定の見解がまとまるまで、本格的な審査に移れません。

zu-tusruga

(「しんぶん赤旗」2015年4月3日より転載)

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