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東電の解釈「疑問も」・・規制委 柏崎刈羽 断層を調査 & 凍土壁凍結開始来月にずれ込む・・福島第1

原子力規制委員会は3月17日、原発再稼働の前提となる審査を進めている東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)で、敷地内外の断層を調査した(代表撮影)
原子力規制委員会は3月17日、原発再稼働の前提となる審査を進めている東京電力柏崎刈羽原発で、敷地内と周辺にある断層を調査をしました。(代表撮影)

 原子力規制委員会は3月17日、再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査を受けている東京電力 柏崎刈羽原発(新潟県伯崎市、刈羽村)の敷地内と周辺にある断層の活動性について現地調査を行いました。東電は2013年9月に6、7号機の審査を申請。その後、規制委から掘削などの追加調査を求められていました。規制委による断層関連の調査は3回目です。

 調査には地震・津波担当の石渡明委員ら11人が参加。石渡委員は調査後、「(東電の解釈に)若干、疑問のところもある。今後の審査で議論を深めたい」と述べました。

 石渡委員らはこの日、東電が4号機の近くに掘った、深さ約50メートルの立て坑の底に下り、トンネル壁面に露出した断層を観察。敷地外では、刈羽村寺尾地域で掘ったトレンチ(溝、長さ15メートル、深さ約10メートル)の壁面の断層を観察しました。

 同原発の敷地内には23本の断層があり、一部は6、7号機などの真下を通っています。断層が動いて地盤にずれが生じた場合、重要施設が損傷する恐れがあり、活動性が認められれば、廃炉を迫られることになります。東電は、いずれの断層

も、新規制基準が活断層としている12万〜13万年前以降の活動性を否定しています。

 同原発の断層をめぐっては、地元の柏崎刈羽原発活断層問題研究会が昨年、寺尾の断層を地すべりによるものと主張する東電や資源エネルギー庁の報告は問題が多く、断層の評価に際して厳正で科学的に行うよう、規制委に要請しています。

 

凍土壁凍結開始来月にずれ込む・・福島第1

 東京電力は3月16日、福島第1原発の放射能汚染水の増加抑制策として、1〜4号機建屋周囲の地下を「氷の壁」で囲む凍土遮水壁について、目標としていた3月中の一部凍結開始を断念し、4月にずれ込むとの見通しを明らかにしました。先行して凍結させる予定の建屋山側(西側)のうち、凍りにくいとみられている60メートル程度で運用を始める方針です。

 凍結開始が遅れる理由については、1月に作業員が死亡した労災事故を受けた安全点検で作業が中断した影響だとしています。山側全体の凍結は5月に始めたい考え。福島県楢葉町で16日開かれた政府と東電による廃炉・汚染水対策現地調整会議に報告しました。

 一方、東電は会議で、2〜4号機建屋海側(東側)のトレンチ(ケーブルなどの地下トンネル)にたまった高濃度汚染水の除去について、6月に完了するとの見通しも示しました。

(「しんぶん赤旗」2015年3月18日より転載)

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