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福島原発おかやま訴訟・・原告ら賠償求める

地裁に向かう原告、弁護団、支援者たち=2月3日、岡山市北区
地裁に向かう原告、弁護団、支援者たち=2月3日、岡山市北区

 東京電力福島第1原発事故で被害を受け、福島県から岡山県内に避難している34世帯96人が、国と東電に損害賠償を求めた「福島原発おかやま訴訟」の第1回口頭弁論が2月3日、岡山地裁(北澤純一裁判長)でありました。

 原告弁護団(石田正也団長)は、国と東電は事故を予見できたのに防ぐ対策を取らなかった、過失責任があると主張。避難を余儀なくされた原告は、憲法22条の居住、職業選択の自由、同26条の教育を受ける権利、同13条の幸福追求権などを侵害され、「人生そのものを奪われた」として1人あたり、慰謝料など1100万円の賠償を求めました。

 原告意見陳述で、福島県川内村から家族4人で、故郷岡山に避難した大塚愛さん(41)は、「村民3000人全員が村を離れることになった」とのべ、「あらゆるつながりが突然断ち切られ、二度と3月11日以前の環境に戻ることなく、地域共同体も、二度と元の状態に戻れない」と語り、住民に無用な被ばくをさせたのは国と東電の「大きな罪です」と訴えました。

 いわき市から岡山県玉野市に家族3人で避難している渡邊沙織さん(35)は、震災当時臨月を迎え、たたみかける原発事故で「出産への不安が一気におし寄せた」と。自宅の被ばく線量が国基準の10倍で「戻れません・・。原発事故さえなければあったふるさと、家や田畑、家畜、家族や友人、仕事その他多くを奪われている人がたくさんいる」と語り、裁判官に「当たり前にあった幸せを取り戻すために力を貸してください」と訴えました。

(「しんぶん赤旗」2015年2月4日より転載)

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