東京電力は1月12日、福島第1原発護岸近くの地下水のセシウムなど放射性物質の濃度が、4日前の前回測定値の50〜60倍に急上昇し、過去最高値を更新したと発表しました。東電は、監視を継続するとしています。
放射性物質の濃度が急上昇したのは、2号機タービン建屋の海側で港湾から約55メートルの距離にある観測用井戸。12日に採取した水から、セシウム134が1リットル当たり140ベクレル(8日採取分は同2・8ベクレル)、セシウム137は同470ベクレル(同7・8ベクレル)、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)は同1万5000ベクレル(同260ベクレル)、コバルト60は同1・9ベクレル(同検出限界未満)を検出。いずれも、この井戸での過去最高値を更新しました。
双葉に中間貯蔵・・町長が容認表明 福島
東京電力福島第1原発事故の除染で発生した汚染土を保管する中間貯蔵施設をめぐり、建設予定地がある福島県双葉町の伊沢史朗町長は1月13日、町として建設を受け入れる考えを正式に表明しました。
昨年8月末に同県の佐藤雄平知事(当時)が受け入れを表明した際、双葉町は態度を明らかにしていませんでした。もう一つの建設予定地の大熊町は昨年12月に容認する方針を示しています。
伊沢町長は同日、非公開で開いた町議会全員協議会で受け入れる考えを説明。その後、記者団に対し、「われわれが苦渋の判断をしないと、地域が(復興に向けて)前進できない。(建設は)国が地権者に丁寧な対応をするのが絶対の条件だ」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2015年1月14日より転載)