原発問題住民運動全国連絡センター(伊東達也筆頭代表委員)は11月25日、東京電力と電気事業連合会、原子力規制委員会に申し入れました。福島第1原発事故の責任を明確にしたうえで事故収拾対策と被災者への賠償、被災地の復興対策に真摯(しんし)に取り組むこと、九州電力川内(せんだい)原発をはじめとした原発の再稼働をやめることなどを強く求めました。
東京電力では、同センターなどが福島第1原発事故の起こるはるか以前から津波によって原子炉冷却ができなくなる危険性を指摘し、対策を取るよう求めてきたと述べ、住民の意見に真剣に耳を傾けるべきだと訴えました。さらに、福島第2原発廃炉は200万福島県民の総意だと強調しました。
福島第1原発で災害が相次いでいることをあげ、労働者が安全に安心して働けるようにして事故の収拾を進めることが住民の早い帰還につながると述べ、東電が廃炉作業のコストダウンを進めようとしていることに釘をさしました。
電事連では、事故の対応も原発再稼働の判断も個々の事業者が行うことで「答える立場にない」の一点張り。参加者は、再稼働を推進していながらそのような態度は許されないと批判しました。
規制委では、同委が九州電力川内原発の再稼働を容認する判断をしたことについて、参加者が火山学者は巨大噴火を予知することはできないとしていることをつきつけました。これに対し、規制委側は「(巨大噴火が起こるというなら火山学者は)なぜ九州全域の住民に避難を呼びかけないのか」など、火山活動が原発に及ぼす危険性への指摘に的外れな発言を繰り返すだけでした。
(「しんぶん赤旗」2014年11月26日より転載)