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白馬村基準点29センチ動く「神城断層」の一部活動・・政府調査委

14-11-26jisin 長野県北部で11月22日夜に起きた最大震度6弱の地震について、政府の地震調査委員会は23日、糸魚川-静岡構造線断層帯の北端に位置する「神城(かみしろ)断層」の一部が活動した可能性が高いとの評価を発表しました。気象庁の余震分布と国土地理院の地殻変動の観測結果、東京大地震研究所の現地調査結果に基づき判断しました。

 地震調査委の本蔵義守委員長(東京工業大名誉教授)は記者会見で、「今回の地震が断層帯全体にどう関係するかは分からない」と述べました。

 調査委は2011年6月、東日本大震災の巨大地震の影響で同断層帯のうち牛伏寺(ごふくじ)断層の地震発生確率が高まった可能性があると発表しましたが、23日の会合では、神城断層への影響はあまりないとの意見が多かったといいます。

 本蔵委員長はその上で「活断層は日本列島に無数にあり、今回ぐらいの規模の地震はどこでも起こり得る」と指摘しました。

 神城断層は地震調査委が1996年に公表した長期評価では長さ約26キロとされましたが、最近になり北へ続いている可能性が検討されていました。余震分布からは、長野県白馬村と小谷村にまたがる従来の神城断層の北半分と約4キロの延長部分が活動し、断層の南東側が北西側に対して乗り上げるようにずれる逆断層型地震が起きたと推定されます。

 東大地震研の佐藤比呂志教授が白馬村で行った現地調査では、神城断層付近の道路や農地の東側が隆起していました。国土地理院の全地球測位システム(GPS)などを利用する電子基準点の観測では、断層から数百メートル西側にある白馬村の基準点が23日午前9時すぎまでに南東へ約29センチ動くとともに約12センチ沈降しました。

 気象庁は本震の震源を精査した結果、地震の規模(マグニチュード)を6・8から6・7に修正。震源の深さも約10キロから5キロに浅くしました。

(「しんぶん赤旗」2014年11月25日より転載)

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