民主党の海江田万里代表は24日、記者会見で総選挙向けマニフェスト(公約)を発表し、「安倍政治の流れを変えるために、選挙戦を全力でたたかっていく」と述べました。海江田氏は、「アベノミクスによって国民生活は疲弊している」と安倍政権を“批判”しましたが、民自公3党合意で進めた消費税8%増税による景気悪化の責任については触れませんでした。
会見で福山哲郎政調会長も、「約束していた社会保障の充実・安定化や議員定数削減がされていない」と安倍政権を“批判”しましたが、増税そのものは合理化。10%再増税「延期」を言うだけで中止は明言しませんでした。
安倍政権が強行した集団的自衛権行使容認の閣議決定については「撤回を求める」としています。しかし、「民主主義に重要な手続きを無視している。政府の見識を百八十度変えるもので、丁寧に議論しなければいけない」(海江田氏)とするだけで、集団的自衛権行使そのものについては述べませんでした。
また、沖縄・辺野古の米軍新基地建設の「合意」推進を明記しました。原発については野田政権が大飯原発再稼働を強行したことへの反省はなく、「2030年代原発ゼロに向け政策資源の投入」とするのみで再稼働容認です。環太平洋連携協定(TPP)については「徹底した情報公開を求め、厳しい姿勢で臨む」とするのみで推進の姿勢です。
(「しんぶん赤旗」2014年11月25日より転載)