東京電力は11月17日、福島第1原発2号機のトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下トンネル)からの高濃度汚染水の抜き取りに向けた、タービン建屋とトレンチの接続箇所をセメント材で埋める作業について「完全に止水できている状況とは違う」と明らかにしました。
先週、セメント材の効果を確かめるため、タービン側の汚染水のくみ上げを中止したところ、トレンチ側とタービン側で、ほぼ同じ水位が続いていることがわかり、トレンチ側とタービン建屋側で汚染水の行き来が止まっていない可能性がありました。
東電は11月17日に、今度はトレンチ側の汚染水を6時間で200トンくみ上げ。完全に止水できた場合と比べて、水位が下がっていないことがわかりました。
東電は、建屋への地下水の流入を防ぐための「凍土壁」の設置を計画していますが、海側に伸びているトレンチ内部の高濃度汚染水を抜くことができなければ、工事を終えることができません。
(「しんぶん赤旗」2014年11月18日より転載)