-AM(アクシデントマネジメント、事故対応策)の体制的なことだが、運転員がいて、その支援組織として、本部と情報班、技術班、保安班、復旧班、発電班がある。
「その前から、トラブルだとか体制はありましたから、基本的にあまり変わらない」
-今回の事故で、班が機能しなかったことなどはあるか。
「組織の問題というよりも人数の問題があって、(中略)計装の人間らが随分被ばくしたりしていますけれども、ここは圧倒的に人が少なかったということがあります」
-他店から応援の形で派遣されてきたか。
「特に最初は放射線管理だとか、サーベイ(測定)などの人間が足りない。(中略)柏崎(刈羽原発)から、かなりの応援部隊が来て」
-普段であれば短くて済むことも、悪条件下で時間がかかる。時間がかかれば、被ばくする確率も高くなる。被ばくすると作業できなくなるが。
「休ませます」
-すると、普段の体制を班に移しても、必ず人が足りなくなる。
「間違いありません」
-このような事故の場合、他の原発から人を融通せざるを得ないのか。
「基本的にそうするんでしょうけれども、(中略)柏崎の人を連れてくれば、福島第1の1号機の運転だとかメンテナンスができるかというと、必ずしもそうではないところがありますから、ここは、これからも永遠の悩みネタだと思います」
※13日、海水の量が限られ、原子炉へ海水注入で3号機を優先し、2号機を後回しにせざるを得ない状況がありました。
-とにかく3号機という感じだったが。
「被ばくしますし、1万人ぐらい人がいて自由に使っていいんだったら、いくらでもやりますけれども、人が限られている中で、優先順位をつけてやらざるを得ないですから、3号機が今、危機的な状態なわけですから」
※体制的にも過酷事故の備えがなかったことを示しています。(つづく)
(「しんぶん赤旗」2014年10月6日より転載)