川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)を「全国の原発再稼働の『突破口』にさせない」と9月28日、鹿児島市に7500人(主催者発表)が集まり、「ストップ川内原発再稼働!全国集会」が開かれました。福島原発事故後では、県内最大規模。集会後は「再稼働反対」「未来を守ろう」の唱和を響かせ、パレードしました。
主催した「ストップ再稼働3・11鹿児島集会実行委員会」(県内93団体で構成)の宍道紀代美共同代表があいさつ。向原(むこはら)祥隆同事務局長が、県内で広がる再稼働反対の動きを紹介しました。
いちき串木野市で、3万人の市民の過半数から再稼働反対の署名をとった「避難計画を考える緊急署名の会」の江藤卓朗事務局長、宮崎県で緊急署名を集めた青木幸雄さんが訴え。薩摩川内市の自治会で初めて再稼働に同意しないよう陳情した、川畑清明・山之口自治会長は、「住民投票」を求める取り組みを開始したことを報告しました。
日本共産党の笠井亮衆院議員と仁比聡平参院議員が連帯あいさつ。「追い詰められているのは安倍政権。攻めに攻めよう」などと呼びかけました。
約7500人が鹿児島市で声を上げた9月28日の「ストップ川内原発再稼働!全国集会」。安倍政権が再稼働を強行しようとすればするほど、県内をはじめ全国各地で反対の輪が広がり、集会会場には「じっとしていられない」と全国各地から参加者が駆けつけました。
佐賀県の九州電力玄海原発の廃炉を求めている「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告らは参加者を募り、バス2台で鹿児島へ。鹿児島の集会に初めて来た貝野明子さん(31)は「本当にたくさんの人で感動です。大事なのは多くの県民に関心を高めてもらうこと」と話しました。
宮崎県三股町から来た森正太郎さん(29)は、自宅が原発から約80キロ圏にあり「いざ事故が起きれば避難しなければいけない。県と薩摩川内市だけが地元とされているのはおかしい」と憤ります。「リメンバー・フクシマ(福島を忘れないで)」のカードを掲げる福岡県直方市の河野祥子さん(34)は「いまも福島の人たちは避難生活や放射能汚染で苦しみ続けている。再稼働は許せない」と力強く話しました。
30キロ圏内の日置市の山口美咲恵さん(20)は1歳の息子と参加。わずか500メートル先の体育館に避難する計画に憤り「放射能の影響が出るのは子どもです。事故が起きてからでは遅い。避難計画が現実的とは思えません」と話していました。
壇上から「現地へのみなさんの応援が力になります」と語ったのは、川内原発建設反対連絡協議会の島原良子会長です。1973年に結成され、建設当時から反対運動を続けてきました。いまアンケートで8割超が反対していることをのべ、はがきの投函(とうかん)による「住民投票」に取り組んでいることを紹介すると、大きな拍手に包まれました。
集会では、原発30キロ圏内の7市2町の自治体を代表して日本共産党の井上勝博・薩摩川内市議があいさつ。
「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」の鎌田慧さん、「原発をなくす全国連絡会」の盛本達也さん、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさん、九電本店前で抗議行動を続ける青柳行信さんらが訴えました。
(「しんぶん赤旗」2014年9月29日より転載)