九州電力・川内原発(薩摩川内=さつませんだい=市)から最短で54キロメートル宮崎県で再稼働に反対している「原発避難を考える緊急署名の会」は9月3日、宮崎県庁で河野俊嗣知事にあてた「川内原発再稼働に関する申入書」を3万3138人分の署名を添えて提出、県民の生命を守る避難計画すら作れない川内原発の再稼働反対を表明するよう求めました。
「会」は7月31日に結成。署名は8月の1カ月間、9人の共同代表と243人の呼びかけ人を中心に、再稼働反対の金曜ウオークや昼休みの街頭、口コミやインターネット告知などさまざまな場所・形で団体や個人の枠を超えて取り組まれました。
申し入れには共同代表など20人が参加。共同代表の一人で、赤ちゃんを抱えて参加した宮崎市の長友純子さんは「子どもを抱えた母親たちが忙しい中で100、200と署名を集めたのは、何より子どものことを考えてのこと。安全確保できない限りは反対表明を」と訴えました。
対応した県の担当者は「国が原発をベース電源とする以上、国が責任を持つことと考える。知事は全国知事会として安全性の確保を国に求めている」とのべるにとどまりました。参加者から「3万もの反対の思いを重く受け止めて」などの声が上がりました。
会は同時に知事に▽反対表明しないのはなぜか▽原発事故に実効性のある避難計画の策定は可能か▽大飯原発の運転差し止めを命じた福井地裁判決の評価─を問う公開質問状を提出。9月30日までに知事出席の上、回答するよう求めました。
(「しんぶん赤旗」2014年9月4日より転載)