第60回日本母親大会(8月2〜3日、神奈川県)の分科会「原発ゼロの日本をめざして」では、各地での原発ゼロと再稼働反対のたたかい、再生可能エネルギー普及へ向けた取り組みや運動について交流しました。
助言者を務めた原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也さんが報告に立ちました。伊東さんは、15万人がふるさとを失い、避難による関連死、心身の不調などが広がっている福島の実情を告発。直面している課題として▽国が前面に出た事故収束と廃炉などの見通しの確立▽健康診断、検査、医療の継続的保障▽県内10基の廃炉などをあげ、「原発ゼロ」実現と再生可能エネルギーの普及に向けて、草の根の運動を広げていくことが一番大事だ」と語りました。
福島原発事故の被害者が「楢葉(ならは)町民は人生を狂わされ、私も横浜に避難し、家族は離れ離れになった。こんな思いは誰にもしてほしくない」「各地で根を張って″原発なくせ″と声を上げ続けることが大事」と訴えました。
「県内各地で原発ゼロの行動が広がっている」(滋賀県)「7月に開いた『さよなら島根原発!大集会』の呼びかけ人に一畑薬師管長など地元の著名な宗教者や元大学学長などが加わるなど共同の輪が広がっている」(島根県)との発言も。再生可能エネルギーヘの転換では「管理組合を通じてマンションに太陽光発電設備の設置を働きかけるなど身近なところでの運動が大事だと思う」(京都府)などの声が出されました。
大阪府寝屋川市から参加した山口美津子さんは「福島の現実をしっかり受け止め、福島復興・原発ゼロに向けて、福島県民のみなさんと一緒にたたかっていきたい。大飯原発(関西電力、福井県)を止める運動を広げていきます」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2014年8月5日より転載)