九州電力は8月5日、川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)について、設備の詳しい設計内容に関する工事計画認可の補正申請書を原子力規制委員会に提出する時期が9月下旬以降になることを明らかにしました。10月にずれ込む可能性もあるといいます。
規制委は川内原発の審査を優先的に進めており、7月16日に新規制基準を満たしたとする設置変更許可申請に対する審査書案を公表。科学的技術的な観
点から一般の意見募集を8月15日まで行っています。審査書案はそれを踏まえて正式に決定されます。
審査書案は「基本設計」に関するもの。ほかに、詳しい設計内容に関する「工事計画」と、事故時の具体的な手順などの「保安規定」の申請書についても、審査を受けて認可を得る必要があります。
九電によると、工事計画の補正申請書は8月末を目標にして原案を作成し、その後、社内で見直しの作業などをするといいます。
当初は5月末に提出すると説明していましたが、6月時点で「7月以降」との見通しを示していました。九電は大きくずれ込んだ理由について、「5万ページぐらいの資料になる。物量感が予想より大きかった」などと述べています。保安規定の変更認可の補正書の提出目標も同時期としています。
すべての審査が終わっても、申請通りに設備が造られているかをチェックする「使用前検査」を受けなければ、再稼働できません。すべての作業がいつ終わるか、めどは立っていません。
(「しんぶん赤旗」2014年8月6日より転載)