東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた福島県立高校10校は、事故後4回目の新学期を迎えたこの4月、在籍生徒数は1572人で、震災前の45・7%と半数に届かず、減少傾向がとまらないことが7月10日までの本紙の調べでわかりました。(表)
避難を続ける8校の生徒数は、事故前の35・0%と約3分の1にとどまり、減り続けています。元の校舎にもどった2校でも70・5%にとどまっています。
寄宿舎利用はことし33人で、2年度前から144人減りました。
県教委は、生徒の避難先の複数地域(最多で5地域)に分散し開校していた各校のサテライト校を2年前、原則1校に統合。多くの生徒が通学困難に直面し、家族と離れ学校近くの宿泊施設(寄宿舎)に入るか、家族と住む場所から通える高校への転校を余儀なくされました。
双葉郡8町村の教育長らが、教育復興めざし設立を求めていた併設型中高一貫校について、県教委は、中学校設立を棚上げし、各町村の既存の中学校と連携する連携型中高一貫校の高校を、2015年4月、広野町に新設するとしています。
県教委は、それにともない、双葉郡にあった双葉高、浪江高、同津島校、富岡高、双葉翔陽高の5校について、15年度から生徒募集を中止します。在校3学年がすべて卒業する3年後から休校になります。
(「しんぶん赤旗」2014年7月11日より転載)