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8兆ベクレル回収できず・・東電が報告書 汚染水漏れ & 海側地下水 放射能最悪

 東京電力は6月30日、福島第1原発で昨年(2013年)8月19日に起きた高濃度放射能汚染水300トンのタンクからの漏えいについて最終報告書をまとめ、原子力規制委員会に報告しました。東電は、漏れた汚染水に含まれる放射性物質ストロンチウム90の約2割に当たる8兆ベクレルが回収できていないと試算しました。

 報告書では、漏えい量を全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が120兆ベクレル、ストロンチウム90が45兆ベクレルと推定。回収した汚染土壌に含まれる全ベータのうち50%がストロンチウム90と仮定し、土壌からの回収率を80%と見積もりました。東電は、残る20%はH4タンク群の基礎の下や、無線局周辺の設備の下にとどまっていると説明しています。

 東電は、H4タンク群の地下の汚染土壌についてはタンクの交換時に調査・回収するとしていますが、時期は未定。無線局周辺の設備の下の土壌は回収が難しいとしています。

 漏えいした汚染水の一部は、排水溝を通じて海に流出したとみられます。また、地下水バイパス計画のくみ上げ井戸に到達している可能性についても、東電はこの日の会見で「可能性の1つとしてはある」として否定しませんでした。

 

海側地下水・・放射能最悪 過去最高値を更新

 東京電力は6月30日、福島第1原発の3号機海側の地下水(29日採取)で、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)の濃度が1リットル当たり4900ベクレル、4号機海側の地下水(25日採取)でトリチウム(3重水素)が同3200ベクレルとなり、いずれも過去最高値を更新したと発表しました。

(「しんぶん赤旗」2014年7月2日より転載)

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