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東通 審査の一部に着手・・規制委 敷地内断層、検討のまま &川内 ヨウ素剤配布で説明会

 原子力規制委員会は6月18日、敷地内に活断層がある疑いが指摘されている東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県)1号機の規制基準への適合性審査において、フィルター付きベント(排気)など東通原発と同じ沸脱水型(BWR)原発で共通する論点について審査に着手することを決めました。

 規制委は昨年(2013年)3月、敷地内断層の評価が続けられている原発については、規制基準の通合性審査を開始するには「一定の見解のとりまとめ」を前提とすることを決めていました。

 このため昨年7月に申請があった関西電力大飯原発(福井県)3、4号機では、専門家による評価会合で「活断層ではない」とする関電の主張に異論が出なかったことで、同9月に実質的な審査が始まりました。東通原発は

今月(6月)10日に申請。敷地内断層について、規制委の専門家会合でいまだに検討が続けられています。

 この日、規制委は、事業者に対する申請内容の聞き取りについてBWR原発の各社の担当者が合同で出席し説明をしているものは、東北電の担当者の参加ができることなどが提案されました。論点については、想定される事故の確率論的リスク評価やフィルター付きベントの基本性能などが示されました。

 

ヨウ素剤配布で初の住民説明会・・川内原発周辺

 原子力規制委員会による適合性審査が最も進んでいる九州電力川内原発がある鹿児島県薩摩川内市で6月17日、原発から半径5キロ圏内の住民を対象に、被ばくを低減させる安定ヨウ素剤を事前配布する説明会が全国で初めて聞かれました。県と市は7月にかけ、2407世帯4801人を対象に説明会を10回開く予定。

 17日の対象者は170世帯302人で、うち151人が参加。医師と薬剤師から服用方法、副作用などについて説明を受けました。説明後の保健師や薬剤師による問診では、参加者の家族分を合わせて223人分の問診票を確認しました。

 説明会後、造園業の川原周一さん(70)は「血圧の薬を飲んでいる。安定ヨウ素剤を飲んでも本当に大丈夫なのか、他の薬との飲み合わせは大丈夫か少し心配だ」と不安そうな表情で話しました。

 問診でヨウ素剤の摂取可能となった住民は、7月27日に事前配布を受けるといいます。

(「しんぶん赤旗」2014年6月19日より転載)

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