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豪雨災害 災害弱者の命守る対策強化を

梅雨明け直前にみられる局地的集中豪雨が、新潟・福島県と福井県を襲い、深刻な被害が広がっています。死者・行方不明者は二十一人にのぼり、建物の床上・床下浸水も三万七千棟を超えています。避難者は、多いときには新潟県で八千八百五十六人(十八日)、福井県では二千七百八十九人(十九日朝)にのぼりました。  被災地では、全国各地からかけつけたボランティアの協力も得て、懸命の復旧・救援作業が進められています。

 ■胸痛む高齢者の犠牲

日本共産党は、高橋千鶴子衆院議員を本部長とする対策本部を設置し、ただちに被災者を見舞い、要望を聞くとともに、党機関、議員、党員が救援活動をおこない、生活と住宅、営業の再建にむけて全力をあげています。

「あっという間に水があがってきた」「逃げる間がなかった」と被災者はいいます。激しい雨が短時間のうちに堤防の決壊や市街地の浸水を引き起こしました。新潟県栃尾市では十三日一日で降水量が四百二十一ミリに達し、福井県美山町では十七日午後から十八日までの三十三時間の総降水量が七月の月間雨量平年値を上回りました。

しかし、集中豪雨は珍しいことではなくなっています。それぞれの地域では「記録的」ではあっても、国 全体では、何度も体験しています。今度こそ、集中豪雨にたいする対策を抜本的に強化する機会にしなければなりません。

とりわけ、一人暮らしや寝たきりなどの高齢者に犠牲が集中したことは胸が痛みます。死者十八人のうち十五人が六十五歳以上です。裏山が崩れて死亡したほか、多くが水死と思われる遺体で発見されています。

政府は、高齢者の避難体制の強化を言い出しました。災害弱者の避難・救助体制をしっかりと整備し、機能するようになれば、犠牲を少なくする可能性があり、政府が責任をもって推進していく必要があります。

避難・救助や安否確認の情報を双方向でやりとりしたり、お年寄りの居場所を知らせたりするなど災害時のシステムが大切です。日常的にお年寄りが安心して暮らしていける公的な支援があってこそ、こうした緊急時の体制も生きることを政府・自治体は忘れないでほしいものです。

自治体による避難情報・勧告・指示が適切だったのかも検証が必要です。とりわけ、避難する時間もなかったという声があがっているだけに、自治体の発する情報は命にかかわります。

 ■被害の実態にそくして

被災地の暮らしと住まいの再建はこれからです。  政府は、被災者生活再建支援法にもとづく支援金支給制度を新潟県の七市町村に適用することを決めました。被災者の申請により、住宅の全壊世帯に最高三百万円、半壊世帯に同百万円の支援金が支給される制度です。  阪神大震災を契機に世論の大きな盛りあがりのなか、制定され、今年改正されたものです。しかし、水害の場台、被害が大きいにもかかわらず、家が倒壊していないという理由で対象外となることが、東海豪雨でも問題になりましまた。所得や年齢による制限があるため、実際に支給される世帯が少ないことも問題です。

政府が、水害対策の抜本的見直しをいうなら、被災者の生活再建でも被害の実態にそくして、支援を強化すべきです。

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