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福島第1 事故収束なお遠い・・国会・福島・鹿児島の共産党調査

汚染水処理設備の「ALPS」内で説明を聞く党視察団
汚染水処理設備の「ALPS」内で説明を聞く党視察団=5月19日、東電福島第1原発

 日本共産党の笠井亮衆院議員(党原発・エネルギー問題対策委員会責任者)らは5月19日、事故から3年2力月たつ東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)を視察しました。党としての視察は昨年3月の志位和夫委員長らに続くもの。

 笠井議員は、「汚染水対策の見通しもなく、現場で『前面に出る』という国の姿は見えない。私は3回目の視察ですが収束と程遠い状況にあることを改めて痛感しました。安倍政権はその責任も果たさず原発再稼働に突き進むことは許されない」と話しました。

 視察団は笠井議員と、党福島県議団(神山悦子団長)の5人、九州電力川内原発の地元、鹿児島県のまつざき真琴県議、同県薩摩川内市の井上勝博市議ら。

 小野明・福島第1原発所長が、事故時に点検で稼働していなかった4号機では使用済み核燃料棒の取り出しが行われているものの、1〜3号機はまだ高線量で機械による遠隔作業しかできない実情を説明しました。

 森が切り開かれ、汚染水を貯蔵するタンクがずらりと並びます。その数、1干個。タンクなどにたまった汚染水は約55万トンにものぼります。

 

凍土壁実証試験の装置=5月19日、福島第1原発
凍土壁実証試験の装置=5月19日、福島第1原発

 汚染水対策の「切り札」とされながらトラブルが続き本格的な運転のめどがたっていない汚染水処理設備「ALPS」(アルプス)の状況をみた後、使用済み核燃料の取り出しが行われている4号機のオペレーティングフロアで東電の担当者から説明を受けました。

 原子炉建屋の山側から地下水をくみ上げ海に流す「地下水バイパス計画」専用井戸や、原子炉建屋への地下水流入を抑制するための凍土壁の実験現場も視察しました。

 敷地内では毎日約6000人の労働者が被ばくの危険にさらされながら、汚染水対策など膨大な作業にあたっています。

 訪れた「免震重要棟」で笠井議員は、「過酷な状況のなか日夜奮闘している現場のみなさんに敬意を表します。国に対し、総力と英知を結集した対策とともに、労働者の健康管理と安全確保を求めていきます」と激励しました。
(「しんぶん赤旗」2014年5月20日より転載)

「この現実。再稼働、国がいうのは考えられない」

14-05-21zu 日本共産党が5月19日に行った東京電力福島第1原発(大熊町、双葉町)の視察で見えたのは、いっこうに進まない汚染水対策と、「前面に出る」といっていた政府がその役割を果たしていないことでした。

福島第1原発から20キロ地点にある、作業員の中継地点Jヴィレッジ(広野町、楢葉町)から東電のマイクロバスで国道6号を北上。第1原発に近づくにつれ、放射線量の数値が上がりました。

「ここで12・5(マイクロシーベルト、毎時)です」。6号線を原発に向かって右折する時、東電職員が線量計の空間線量を読み上げました。

右折してすぐに「16・9です」。その10秒後、「26。ホットスポットです」と声が続きました。

原発敷地内では62種類の放射性物質を除去する性能が見込まれる「ALPS」(アルプス)を視察。数多くの配管が入り組んでいます。3系統ある2系統がトラブルで止まっており、復旧に取り組んでいると担当者が説明しました。

しかし翌日、残りの1系統も故障。「ALPS」は全面ストップしました。トラブルは日常茶飯事、本格運転のめどは立ちません。

4号機の使用済み核燃料貯蔵プール=5月19日、福島第1原発
4号機の使用済み核燃料貯蔵プール=5月19日、福島第1原発

汚染水増加の要因である地下水の原子炉建屋流入を抑制する凍土壁の試験が10メートル四方の範囲で行われています。実際の凍土壁は1・5キロ。原子力規制委員会が地盤沈下の可能性など24項目の説明を東電に求めているため、東電担当者は「予定していた6月着工は難しい」と話しました。

凍土壁試験場から3分ほどの地点で放射線空間線量が毎時75マイクロシーベルトを記録しました。

昨年3月にも視察した神山悦子党福島県議団長は「がれきはなくなったが、汚染水対策は何も進んでいない。現場で政府の姿が見えない」と話しました。

再稼働に向けて規制委の優先審査が進んでいる九州電力川内原発の地元、鹿児島県の、まつざき真琴党県議も参加しました。

「この現実を見て、原発の輸出、再稼働を政府がいうのは考えられない」と、まつざき県議はいいます。

記事・柴田善太
写真・縣 章彦

(「しんぶん赤旗」2014年5月21日より転載)

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