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再稼働申請原発 地下水が大量流入 ・・吉良氏指摘 事故で汚染水増大

吉良よし子参院議員
(写真)質問する吉良よし子議員=5月19日、参院決算委

参院決算委

 日本共産党の吉良よし子議員は5月19日の参院決算委員会で、再稼働申請中の各原発に流れ込む地下水量を独自の調査で明らかにし、これらの原発で福島第1原発と同様の事故が起きれば地下水が汚染水を増大させるうえ、貯水タンクの置き場も確保できないと指摘しました。

 吉良氏は、再稼働申請中の10原発に流れ込む地下水量を電力各社に聞き取り調査して、初めて明らかにしました。(表)

地下水流入量 原子力規制委員会が優先して審査する九州電力川内原発には、福島第1原発の4分の3にあたる、1日当たり300立方メートルが流入。新たに優先審査になる関西電力高浜原発も340立方メートルと膨大です。毎日くみ上げる地下水量が不明な原発も四つあります。

 こうした地下水の流入量について、原子力規制庁の桜田道夫原子力規制部長は「把握していない」と答弁し、情報収集すらしていないと認めました。

 吉良氏は、「福島第1原発のような事故が起きた場合、これらの原発で増え続ける汚染水の管理などできるのか」と追及。さらに、川内原発の敷地が福島第1原発の半分以下しかないなど、東通と柏崎刈羽を除く8原発は福島第1原発より敷地が狭く、貯水タンクの設置場所も不足すると指摘し、地下水対策を規制基準に盛り込むべきだと求めました。

 規制委の田中俊一委員長は、「原子炉格納容器が破損した場合は、臨機応変に対応」「地下水を止めるのは不可能」などと答弁。石原伸晃原子力防災担当相は、「コメントを控える」としました。

 吉良氏は「格納容器は壊れない、地下水は汚染物質と混ざらない、臨機応変に対応するということこそが、新たな安全神話だ。地下水流入を止めるのが不可能だというなら再稼働すべきではない」と厳しく指摘しました。

(「しんぶん赤旗」2014年5月20日より転載)

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