東京電力福島第1原発事故の健康への影響に関する描写が問題となった漫画「美味(おい)しんぼ」を連載する週刊『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)最新号が5月19日発売されました。次号からの休載の告知や批判を受けての特集記事を掲載しています。
小学館広報室は休載に関し、同作品は「一つの連載が終われば、通例は休んでいる」とし、既定事項と説明。再開時期やテーマは未定といいます。問題となった描写や発言を単行本収録時などに修正するかは「検討する前の段階」としました。
また、実在する登場人物が主人公の鼻血について「被ばくしたから」と語る12日発売号の校正刷りを、編集部が発売1日前の11日に環境省に送っていたことについて、同省は19日、「作品に対するコメントや訂正要求はしていない」と述べました。
最新号では「批判、お叱りは真摯(しんし)に受け止め、表現のあり方についていま一度見直していく」と編集長が釈明。作品への賛否両論を併記する形で有識者13人の見解を紹介し、福島県や同県双葉町、大阪府・大阪市の抗議文も載せました。
(「しんぶん赤旗」2014年5月20日より転載。写真=山本雅彦)