東京電力福島第1原発事故の収束作業に当たった作業員の健康調査を議論する厚生労働省の有識者検討会は5月16日、被ばく限度を特例で100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げていた期間に従事した約2万人を対象に、生涯にわたり調査すべきだとする報告書をまとめました。
期間は60年以上に及ぶ見通しで、同省は今後、研究機関を選定した上、約2000人を対象に先行調査を開始。来年度から本格化させます。
引き上げ期間の2011年3〜12月に従事した作業員について、被ばく量や作業内容などを記録した厚労省のテータベースを活用。累積した被ばく量に応じて、健康への影響を調査します。
検査は毎年実施し、検査項目は原爆被爆者を対象とした検査を参考に決めます。累積100ミリシーベルト以上の被ばくをした作業員については、染色体検査も行うべきだとしました。
(「しんぶん赤旗」2014年5月18日より転載)