原子力規制庁によると4月21日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の使用済み核燃料共用プール建屋で水漏れがありました。
午後0時30分ごろ、作業員が共用プール建屋1階の床面に水たまりを発見したといいます。水たまりは2ヵ所あり、それぞれ縦約3メートル、横約4メートルの大きさで深さは約1~2ミリメートル。
点検の結果、隣接する建屋との接続部から水がにじみ出ているのを見つけたといいます。
たまり水に合まれる放射性物質はセシウム134が1立方センチメートル当たり0・3ベクレル、セシウム137が同0・56ベクレルだとしています。
東電は、水は隣の建屋との接続部から雨水か地下水が漏れたものとみているといいます。
貯水槽外側土壌で7倍の放射能
東京電力福島第1原発で、放射能汚染水が地下貯水槽から相次いで漏えいした問題で、東電は4月21日、3号貯水槽外側土壌で1ミリリットル当たり1・1ベクレルの放射性物質を検出したと発表しました。前回検出した値より約7倍上昇しました。
同貯水槽外側でこれまで計測された最も高い濃度ですが、東電は「監視を続けるが、大きな変動とは考えていない」としています。
東電によると、この値は20日午前中に採取した水から検出されました。19日午前に同じ場所から採取した水の値は同0・15ベクレルでし
た。
3号貯水槽には放射性ストロンチウムなどを高い濃度で含む汚染水が約8400トン入っています。東電は、同様に漏えいが判明した1、2号貯水槽と比べて漏れが限定的だとして、新設のタンクができるまで保管を続ける方針。