新潟県の泉田裕彦知事は4月22日、原子力規制委員会を訪れ、池田克彦・原子力規制庁長官と面会しました。同県が設置した、東京電力福島第1原発事故を踏まえた委員会の議論を受けた原発の安全対策・住民の防護対策についての要請書を手渡しました。
泉田知事は、新潟県の質問状に規制委が具体的に回答しなかったことに、「原子力発電所の安全と住民の安全を守る気があるのか」と規制委、規制庁の姿勢をただしました。
新潟県は昨年10月、原子力防災などに関して規制委に質問状を提出。規制委は今年2月に回答していましたが、具体的な内容がなかったとして新潟県は改めて回答を求めていました。
泉田知事は「本当に安全を守るつもりがあったら、どう対応するかという質問には答える義務がある」と指摘しました。
面会後、泉田知事は「福島の事故がなぜ起きて、どう対応したのかいうことが一番大事。(規制委は)情報も提供しない、話も聞かない、独善で進め、指針を決めた、では信頼を得るのは難しい」と発言。東電柏崎刈羽原発の再稼働に関しては「再稼働の議論をする以前だ」と述べました。