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日本海溝にセシウム・・事故4ヵ月後に検出

海洋研究開発機構などが2011年7月、水深7000メートル超の日本海溝付近を無人探査装置で調査したところ、海底の堆積物から東京電力福島第1原発事故で飛散したとみられる放射性セシウム134が検出されたことが分かりました。濃度は1グラム当たり0・02ベクレルですが、事故のわずか4ヵ月後に深海底まで影響が及んでいました。5月29日付の科学誌『サイエンティフィック・リポーツ』に発表しました。

海洋機構の小栗一将・技術研究副主幹らの研究チームは11年7月、震源から約110キロ東南東にある日本海溝軸付近と、さらに4・9キロ東側の2地点に無人探査装置を投入。それぞれ水深7553メートルと7261メートルで、海底のビデオ撮影や堆積物の採取を行いました。

その結果、両地点とも震災前はなかった濁りが増していることが判明。東日本大震災を起こした巨大地震の本震や余震が原因とみられ、特に海溝軸付近では、以前見られた底生生物の姿もほとんど確認できませんでした。

一方、東側では、海底の堆積物の最上層に原発事故で飛散したとみられるセシウム134(半減期2年)を検出。事故後の3月下旬から4月上旬ごろに、東北沖で植物プランクトンの増殖が観測されており、これらの死骸がセシウムを吸着、沈殿したといいます。

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