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原発作業員落 下重傷/高浜3号機

関西電力は1日、定期検査中の高浜原発3号機(福井県)で協力会社の男性作業員(43)が「キャビティ」と呼ばれる核燃料取り扱い用のプールに落下したと発表しました。作業員は全治4週間の重傷です。

 関電によれば、4月30日午後8時23分ごろ、燃料取り換えクレーンの近くで作業していた作業員が、床の開口部から転落し、約8メートル下のプールに落下しました。作業員は、約30分後にクレーンで引き上げられましたが、腰の骨を折るなどして全治4週間の重傷です。

 作業員は、シャワーで除染後、身体汚染がないことを確認。この日の作業時の外部被ばくは、0・01ミリシーベルトでした。また、ホールボディーカウンターで測定した内部被ばくは、0・01ミリシーベルト未満と評価しています。

 キャビティは、原子炉内から貯蔵プールに使用済み核燃料を移送する際などに、水をため放射線を遮蔽(しゃへい)するためのプール。事故時は、核燃料の装荷準備のため深さ4メートルまで水を張っていました。

 落下した開口部にはシートが張られていましたが、作業員は床面があると誤認していたといいます。関電は今後、開口部近くをロープで規制するなどの対策を行うとしています。

(「しんぶん赤旗」2025年5月3日より転載)