国内の原発で唯一運転中の関西電力大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の現状が、地震や津波の新規制基準にどの程度適合しているかを確認する原子力規制委員会の評価会合が6月10日、開かれました。地震と津波に関する評価会合はこの日で終了し今月末に報告書がまとめられる見通しで、どのような評価がされるか注目されます。
地震と津波に関して規制委は、▽若狭湾の二つの断層と、大飯原発東側の熊川断層の三つが同時に動いた場合の検討が適切にされているのか▽原発周辺の地下構造を把握するための3次元構造を把握しているか▽海底の地滑りなどを考慮して基準となる津波を適切に設定しているか、を主な論点として議論してきました。
関電は、3連動はしないとの立場を繰り返し主張しながらも、3連動した場合の揺れをいくつか試算。その結果、揺れの強さは759ガル(ガルは加速度の単位)を超えないとしています。関電は主要な機器の耐震性に影響はないとしていますが、規制委は、3運動による地震の揺れが建物や機器にどのように影響するかを評価するよう求めています。
また津波については、関電は若狭湾沖の地滑りを考慮し3・68メートルとしています。