私たち「自然と環境を守る敦賀市民の会」は、11月13日プラザ万象で木原敏元大阪工大講師を迎えて、「今後のゴミ問題を考える集会」を開催。約55人が参加者し、専門家の話を聞いたあと、今後の問題を議論しました。
県は業者に違法分のゴミの撤去を求め、それ以前の対策として遮水工事やえん堤の補強工事など強く求めるべき。
はじめに林恵三副会長から経過報告があり、続いて奥山裕二県会議員が県議会の対 応について説明。
県が、行政代執行になった場合「2億円の負担になる」など試算し ていることについて「県は業者に対し搬入停止を求めただけで、何もしていない。
業者は倒産したわけでなく、県民の税金を使うことを考えるより、業者に責任をきちんとはたすよう強く指導すべき」と県の対応を批判しました。
木原敏元大阪工大講師は、「県の怠慢は明らかで、県の責任を徹底的に追求する必要 がある。知事は陳謝したというが、『市民の会』の公開質問状に対する県の解答書を見ても釈然としない」とのべ、「県は反省を言うなら、ゴミを撤去をしないと問題は解決しない。
この処分場は、ゴミをそのまま上に盛り上げただけであり、漏水がほとんど永久的に続く」と指摘。「まず、県は業者に違法分のゴミの撤去を求め、それ以前の対策として遮水工事やえん堤の補強工事など強く求めるべき」と強調しました。
行政が代執行せざるを得ない場合、住民参加と公開の立場から「対策協議会」の設立を。
それでも業者が責任を放棄した場合のことについて木原氏は、「業者のかわりに行政が代執行せざるを得ない」と指摘。
しかしその場合、行政に全てをに任せるべきではなく、住民の代表やそれぞれの分野の専門家の集団(行政や企業の都合とは関係なく、客観的な科学的合理性に基づいて意見をいうような学識経験者)である「対策協議会」(仮称)を作ることが重要とのべました。
さらに将来の問題について木原氏は、香川県豊島の場合を紹介。
「豊島の場合、処 分場からの漏水を止めることができても、水を浄化する処理は半永久的に続くことが予想され、ゴミを溶かして処理する溶融処理が検討されている」とのべ、樫曲のゴ についても「最終的に撤去しかないということになり、持ち出す場所がないとなれば 溶融処理がベストであるとはいえないが検討せざるを得ない」と将来の選択肢を示唆しました。