7月8日に施行される原発の新規制基準をテコにした再稼働をやめ、原発ゼロをただちに決断するよう、原発問題福島県民連絡会と、ふくしま復興共同センターは3日、経済産業省と原子力規制委員会に要請しました。
菅原一秀経済産業副大臣への要請には、日本共産党の笠井亮、塩川鉄也の両衆院議員が同席しました。
連絡会の早川篤雄代表は「福島第1原発の事故は収束しておらず、危機的状況が続いており、福島県民、とくに避難する15万人は不安の中で暮らしている。こんな事故が全国で繰り返されてはならない。ただちにゼロを」と訴えました。
原発問題住民運動全国連絡センターの伊東達也筆頭代表委員(元党福島県議)は「フィルターベントの設置を猶予したり、場合によっては60年運転が可能になるなど、IAEA(国際原子力機関)がダメだといっている肝心な問題がイロハのイから欠けている」と、新基準の問題点を指摘しました。
菅原副大臣は「福島の現地のみなさんからお声をいただいたことは、茂木敏充経産相に伝えておく」などと応じました。
放射性物質で汚染された地下水が海に流出したと疑われている問題では、規制委員会に国の責任による調査と抜本対策を要望。共同センターの斎藤富春代表委員(福島県労連議長)は「汚染水問題では、規制庁がイニシアチブを発揮することはなかった。直面する福島の問題に対応できず、何が再稼働か」ときびしく批判しました。