東京電力は7月2日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)敷地内の海に近い場所の観測用井戸で採取した地下水から高濃度の放射性物質が検出され海へ漏れている疑いがもたれている問題で、新たに追加した井戸で1日に採取した地下水から放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質(全ベータ)が1リットルあたり4300ベクレル検出されたと発表しました。同じ井戸で6月28日に採取した地下水の濃度の1・4倍以上の濃度です。
福島第1原発では、1~4号機のタービン建屋の海側に掘削した井戸で5月24日に採取した地下水からストロンチウム90が同1000ベクレル、トリチウム(3重水素)が50ベクレルと、それぞれ国の濃度限度の約30倍と約8倍に相当する高濃度で検出されました。東電は、この井戸よりさらに海側などに新たな井戸を掘削し、分析しています。
6月28日に新たに掘削した井戸から採取した地下水からは全ベータが3000ベクレル検出されていました。