原子力規制庁は7月9日、再稼働の前提となる新規制基準への適合審査について、4電力会社から8日に申請のあった5原発10基の審査を同時並行で進めることを決めました。また、関西電力大飯原発3、4号機のような隣接する原発は別々に審査せず「一体とみて」審査するといいます。「4基同時に審査してほしい」(関西電力)などと要求する電力会社に歩調を合わせた形。初回の審査会合は16日に行い、4電力から聞き取りします。
規制庁によると、審査チームの下に三つのサブチームを設置。2カ所の原発を各チームに割り振り、Aチームが関電大飯原発3、4号機と四国電力伊方原発3号機、Bチームが北海道電力泊原発1、2号機と九州電力川内原発1、2号機、Cチームが北電泊3号機と関電高浜3、4号機をそれぞれ担当します。
地震・津波問題はこれらとは別のチームが担当します。
チームは申請書類を読み、面談を通じて担当の電力会社に事実確認を行います。
審査は、公開の審査会合で行います。ただ大飯3、4号機については、敷地内破砕帯(断層)が活断層かどうかの結論が出るまで、審査会合は開かれないといいます。また、北電は泊3号機を同1、2号機より優先して審査してほしいと要望。規制庁の森本英香次長は同日の会見で、「すべての原発の審査が一律に進むわけではない」と述べました。