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地震速報が早く 津波予想の精度アップ・・海底観測網が着工

日本海溝沿いに海底ケーブルに組み込んで設置される地震津波観測装置の展示用製品(金属耐圧容器の直径34センチ、長さ2メートル26センチ)=7月9日午前、千葉県南房総市の白浜フローラルホール
日本海溝沿いに海底ケーブルに組み込んで設置される地震津波観測装置の展示用製品(金属耐圧容器の直径34センチ、長さ2メートル26センチ)=7月9日午前、千葉県南房総市の白浜フローラルホール

房総沖から

東日本大震災を受け、文部科学省が北海道十勝沖から房総沖にかけて来年度末までに緊急整備する海底地震津波観測網の着工式が7月9日、千葉県南房総市で開かれました。大震災の巨大地震は宮城沖の日本海溝近くで発生しましたが、震源域に隣接する青森沖と房総沖では大規模な誘発地震が起きる恐れが指摘されており首都圏に近い房総沖から着手することになりました。

海底地震津波計は円筒形でケーブルに組み込まれており、津波の発生は水圧の変動として捉えます。ケーブル総延長は5700キロ、観測地点は150ヵ所あり、事業費は約320億円。事業主体の防災科学技術研究所(茨城県つくば市)が運用し、データを気象庁に提供します。

防災科研の金沢敏彦室長は着工式で「気象庁の緊急地震速報が最大30秒程度早くなる。津波・大津波警報の第一報は地震データから発表されるが、沖合で津波を実測するため高さ予想の精度が上がる」と説明しました。

南房総市白浜町滝□の海岸では、沖合の船から浮きを付けて繰り出したケーブルを重機で陸に引き揚げる作業が行われました。

基本 CMYK 房総沖分のケーブルは総延長700キロ、観測地点22ヵ所で、今年8月末までに敷設を完了。南房総市と茨城県鹿嶋市に沿岸陸上局を建設し、12月から防災科研と気象庁に観測データが届く予定。

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