東京電力は8月15日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で放射性物質に汚染された地下水が海に流出している問題で、1、2号機タービン建屋東側の海岸近くに新たに設置した揚水設備で同日、地下水のくみ上げを始めたと発表しました。
揚水設備は護岸から22メートルの場所。吸引してくみ上げた地下水を2号機タービン建屋につながるトンネルの立て坑に移送し、最終的には地上のタンクに貯蔵するといいます。
東電は今後、揚水設備を2メートルごとに設置し、28ヵ所に増設。1日最大70トンの地下水をくみ上げる計画です。
滞留汚染水210トン・・東電
東京電力福島第1原発2号機タービン建屋海側のトレンチ(ケーブルなどの配管用トンネル)で採取した水から放射性セシウムが1リットル当たり23億5000万ベクレル検出されるなどした問題で、東電は14日、滞留している汚染水は約210トンと推定されると発表しました。同原発では放射性物質で汚染された地下水が拡散し、海へも流出しています。
汚染源の1つとしてこのトレンチが指摘されていますが、実際に地中に漏れているかは分かっていません。
単純計算すると、セシウムが約490兆ベクレル、ベータ線を出す放射性物質は約150兆ベクレル含まれていることになります。