東京電力福島第1原発事故で首都圏に避難している人たちでつくる「ひなん生活をまもる会」(鴨下祐也代表)は4月25日、「応急仮設住宅」の無償提供期間の延長を求める署名約1万6000人分を政府に提出しました。
国は、原発事故避難者に対し民間賃貸住宅などを活用した「応急仮設住宅」を提供しています。
「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針」では、住宅の供与期間を2015年3月末までとしています。
福島県いわき市から避難してきた山田栄子さん(67)は「年金でどうにか生活してきたが困窮の極み。住宅の無償提供があってもぎりぎりの生活です」。小学生の息子と避難生活を送る女性(43)は「夫は福島、他の家族は東京と二重生活を送る人も多く、住宅が有償になれば、福島に帰らざるを得ない人も多い」と強調。1年ごとの延長では、親や子ども自身も進学先に悩むという声も多いとして「子どものためにも長期的展望の見える政策を」と訴えました。
内閣府によると、応急仮設住宅は全国で10万2814戸あり、24万1321人が入居しています。