東京電力は8月29日、福島第1原発の免震重要棟前に設置した連続ダストモニタで12、19の両日に放射能濃度が高いことを示す警報が鳴り、計12人の作業員の身体汚染が見つかった問題で、がれき撤去作業が原因だった可能性が高いとする分析結果を明らかにしました。
それによると東電は、両日に免震重要棟前の風上約400メートルにあたる3号機原子炉建屋上部で、がれき撤去作業が行われていたことがダストを舞いあがらせた可能性があったとして、作業状況を確認しました。
3号機原子炉建屋上部では、12日に天井クレーンの関連設備の切断・撤去、19日にはがれきの集積・撤去作業が行われました。この周辺で、22日に通常より高めのダスト濃度が検出されたことなどから、撤去作業によってその下部のダストが舞いあがり、ダスト濃度の上昇に至った可能性が高いとしました。対策として、飛散防止剤の散布範囲を広げるとともに、その有効性を確認するとしています。
東電は当初、熱中症予防のための噴霧装置の汚染が原因ではないかと調査していました。