原発をゼロにし、自然エネルギーの発電所を全国に広げようと「市民・地域共同発電所全国フォーラム2013」(同実行委員会主催)が9月21日、京都市で2日間の日程で開かれ、全国から270人が参加しました。
基調講演した実行委員長の和田武さん(元立命館大学教授)は、太陽光や風力、地熱など「少量ずつ各地に分散して存在」する自然エネルギーの特性に合わせて「市民を含む広範な主体」が取り組むことが普及の決め手と強調。20年来訪問・調査しているデンマークやドイツの事例を述べました。ドイツではエネルギーの2割が風力など自然エネルギーの発電でC02削減や雇用を生み出しています。和田さんは、「デンマークやドイツで普及したのは市民・農民が主体だから。日本でも市民力・地域力の強化がカギ」とよびかけました。
温暖化防止や電力買い取り制度の問題点など多彩なテーマでパネルディスカッション。福島県農民連の佐々木健洋さんは、喜多方市や郡山市など各地で計画する太陽光発電所づくりを紹介し、「二本松市では電気・化石燃料費で毎年60値円が地域の外へ流出する。自然エネルギーで地域づくりをしたい」と話しました。気候ネットワークの豊田陽介さんは市民・地域共同発電所の全国調査を報告。120団体、458基以上(9月現在)と5年前の実質2倍になったと述べました。
フォ上フム2日目の22日は、「市民共同発電所の作り方」「地域の仕組みと条例」など四つの分科会を開きます。龍谷大学キャンパス(京都市伏見区)で午前9時半からです。