東京電力が福島第1原発の作業員を対象に行った労働環境についての昨年のアンケートで、放射線への不安を感じていると回答した人が急増したことが分かりました。不安が「ある」「多少ある」と回答した人の割合が、前年の14・3%から40・3%に増加しました。
2023~24年に続発した汚染水処理設備での身体汚染や建屋からの汚染水漏えい事故などが一因とみられ、東電は「大変重く受け止めている」としています。
アンケートは、24年9~10月に同原発での作業に従事する全員(東電社員を除く)を対象に実施。5498人が回答(回収率94・5%)しました。休憩所の快適さ、同原発で働くことへの不安ややりがい、作業改善などを尋ねました。
放射線に対する不安についての項目では、不安が「ない」「ほとんどない」が減り、不安を感じている人の割合は、30・1%だった20年から、25・1%、15・4%、14・3%と毎年減少していましたが、今回の調査で2・8倍に増加。身体汚染や過剰被ばくの不安をあげる人が多くいました。
(「しんぶん赤旗」2025年2月5日より転載)