原発問題住民運動全国連絡センターは22日、老朽原発をはじめとする全ての原発の廃炉を求める全国交流集会を、多くの老朽原発が再稼働している福井県の敦賀市で開きました。全国から約100人が参加しました。
元東芝・原発設計技術者の後藤政志氏が記念講演し、老朽原発の危険性について語りました。老朽原発ではあらゆるところで劣化や機能障害が起こってもおかしくないが、特別点検で見るのはその中のごく一部だと強調。また、規制基準では人海戦術での過酷事故対策を基本としていますが、能登半島地震の事態を見ると事故対策のための機材や人の移動もできなくなると指摘しました。
立石雅昭新潟大学名誉教授(地質学)は、能登半島地震について報告。電力会社が連動を否定する5キロ以上離れた断層が連動して活動したとして、各地の原発の断層の連動評価を点検する必要があるとしました。
各地からの参加者がそれぞれの運動を報告し、福井のうたごえ合唱団が反原発の思いを歌い上げました。
参加者は岸田政権の「戦争する日本」「原発回帰」路線を撤回し、「再生可能エネルギー・蓄電・省エネルギー」社会への転換などを求めるアピールを採択しました。
集会では、日本共産党の笠井亮衆院議員、原発設置反対小浜市民の会(福井県)の中嶌哲演氏、原発をなくす全国連絡会の木下興氏、日本科学者会議の山本富士夫氏があいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2024年9月23日より転載)