茨城県ひたちなか市内で6月29日、「『東海第2原発(日本原子力発電(株)茨城県東海村)再稼働の危険性』と『福島第1原発ALPS処理水海洋放出問題』について」と題し、岩井孝氏、日本原子力研究開発機構労働組合(原研労組)元中央執行委員長が講演をしました。「岩井孝さんのお話を聞く会」実行員会の主催で、会場いっぱいの92人が参加しました。
岩井氏は、「東海第2原発再稼働の危険性」として、はじめに福島第1原発事故で大量の放射能が放出された重大事故を振り返りました。福島原発事故の後、原子力規制員会が従来の基準を改定し制定した新規制基準は、過酷事故や原発への大規模テロなどへの根本的対策がとれないなどの問題点を示し「既存原発を再稼働させるための妥協の産物にすぎない」と批判しました。
東海第2原発が再稼働して重大事故が発生した時の、県民の置かれる状況について、県の避難計画はあまりに非現実的だと指摘。再稼働しようとしている原発の中で、老朽化や震災被害などを考慮し「最もリスクを抱えた原発」とし、「重大事故が起きないと断言できない限り、東海第2原発の再稼働は許されない」と力説しました。
日本共産党の江尻加那県議をはじめ、近隣自治体の党議員も多数参加しました。
(「しんぶん赤旗」2024年7月2日より転載)