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原因は東電 海に流すな/福島・汚染水差止訴訟 第1回口頭弁論

国、審理なしに却下求める

 漁業者を含む福島県内外の住民らが福島第1原発の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出差し止めなどを国と東京電力に求めた「ALPS処理汚染水差止訴訟」の第1回口頭弁論が4日、福島地裁(福島市)で行われました。原告4人や弁護団が意見陳述しました。

 口頭弁論後、地裁近くの会場で開かれた報告集会は、予定の午後3時半から約50分遅れで始まりました。

 広田次男弁護士は、「国は原告に(提訴の)適格はないと主張し、実体審理に入ることなしに却下を求めた」と報告するとともに、この日の口頭弁論で国が自ら意見陳述したことについて、10件超の原発訴訟に関わってきた立場から「異例の展開だ。初めて体験した」と述べました。

 意見陳述に立った福島県新地町の小野春雄さんは、「なんで(汚染水が)たまったか。東電の失敗が原因だ。海に流すという発想がおかしい。タンクを造る土地はある。誰にも迷惑は掛からない。しかし海に流せば、われわれの子孫の漁業や生活を守れない。絶対に止めなきゃいけない。みんなの力で海を守ろう」と訴えました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月5日より転載)